📔 家庭教師黒木一馬1出版

2024/01/13

家庭教師黒木一馬1  昔から書きためた原稿が結構あるのですが、 東京に住むシナリオライターのK氏に読んでもらったところ、 文句なしにこれは面白いといわれたので、KDPで出版することにしました。 現在のところ電子書籍のみですが、 もう少ししたらペーパーバックも入手できます。 以下、その紹介です。 本それ自体は、右の表紙画か、ページ下の Amazon へのリンクからたどりつけます。

目次

  1. 女番長
  2. 国語ができない
  3. エビの王子様

 学校の教師はドラマや小説で取り上げられることが多いのに、 家庭教師はあまり取り上げられることがありません。 一生のうちに、人間は数えきれないほど教師という存在に会うでしょうが、 その中で家庭教師に出会うのは、ごくわずかだからかもしれません。

 けれども、ルソーは名著『エミール』の中で、理想の教師を家庭教師に求めています。 トルストイを初めとするロシア文学の世界にもドイツやフランスからきた 家庭教師が多く顔を出します。 古くはアリストテレスがアレキサンダー大王の家庭教師をやっていたといわれるように、 家庭教師は人類の歴史とともに大昔から存在しています。

 かくいう私もかつて家庭教師をやっていました。 その中で家庭教師は単に教科を教えるだけの存在ではないと感じることがしばしばでした。 家庭という場に出向いて教える家庭教師はいやでも、その家の事情や宿命とうものに向き合うことになります。 横溝正史なら過去からその家に流れるオドロオドロしい因縁とでもいうでしょうが、 もちろん、そんな不吉なものではありません。 しかし、黒木一馬が一見冷淡に見えるのは、その家に流れる宿命といったものに巻きこまれるのがいやだからなのでしょう。

 このお話はフィクションです。 医者が患者の秘密を守るように、家庭教師は家庭の秘密を守らなければならないのだから当然です。 しかし、その中に流れているものは、私が家庭教師という仕事の中で感じつづけてきた真実です。

……K氏は「エビの王子様」がいいと言うのですが、 私は「女番長」に思い入れがあります。 さて、一般読者にはどの作品が受けるのでしょうか……。

入手先: 家庭教師黒木一馬1(Amazon)

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