📚 ラフカディオ・ハーン

2024/10/21

 とても短い作家評第38回です。

 ラフカディオ・ハーンは明治時代に日本に帰化したヨーロッパ人で日本文学者です。 松江で教員をやっていたころ、妻・小泉セツと出会い、後に東京帝国大学の教師になります。 なお、セツは2025年秋の朝ドラで主人公となるそうです。


 しばらく日本に関するエッセイを英語で書いてアメリカで発表していましたが、 やがて昔話を彼流に書き直して発表するようになります。 『雪女 夏の日の夢』に掲載された「雪女」、「耳なし芳一」、「常識」などの作品がそれです。 それらは原話よりずっと深い味わいをもつと感じます。

 この本には、日本の印象を叙情的につづったエッセイも多数収録されていて、 そこでは明治時代の日本の風物が驚くほど鮮明に、愛情をこめて描かれています。 それはハーンが外人であったからこそで、 現代人が昔の日本へタイムスリップしたらこう感じるのではないかと思えるほどです。

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