📚 ペロー童話

2024/10/05

 とても短い作家評第34回です。

 『ペロー童話』は『グリム童話』に200年ほど先行するフランスの作家ペローがまとめた民間伝承です。 「赤ずきん」「シンデレラ」「眠れる森の美女」などグリム童話と重なるものも多くあります。


 けれども、「赤ずきん」はオオカミに食べられたところで終わり、 「シンデレラ」は姉さんを許す終わり方が違い、 「眠れる森の美女」は姫が結婚した王子の母が人食い人種で、 その後ひと騒動起きる点が異なっています。 『グリム』は各話が同じ調子で書かれているのに対し、 『ペロー』は登場人物の心理描写や作者のコメントもあるなど、各話の独立性が強く、 童話集をめざしたというより、結果的に童話集ができたという感じがします。

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