📚 アンニ・スヴァン

2024/10/25

 とても短い作家評第39回です。

 アンニ・スヴァンは1900年代前半のフィンランドの童話作家です。 教師をしながら、フィンランドの民話や伝説を取り入れた、独自の作品を書きました。 『夏のサンタクロース』という作品集にはそのうちの12編が収められています。


 「小鳥はうたう」を初めとする各編は不思議なメルヘンの世界を 母親の愛情で語り直したような味わいをもっています。 どのお話も最後は大きな安心感に包まれた形で終わっています。 最近、戦争や病気などのつらい出来事ばかりが多い世の中に疲れた訳者は ふとこの作品を読んでひきつけられ、気持ちが安らいだといいます。 すぐれた童話にはそんな力があると思えます。

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