📚 ミヒャエル・エンデ

2024/12/29

 とても短い作家評第55回です。

 ミヒャエル・エンデは20世紀ドイツの代表的な児童文学者です。 『はてしない物語』『モモ』などの作品は映画化され、世界中で読まれました。 その立場は神智学のシュタイナーと近く、 作品中には抽象的な哲学が隠されていると言われています。


 『ハーメルンの死の舞踏』は劇の台本であり、 ハーメルンの笛吹き男の民話を現代人の観点から読み、組み立て直したものになっています。 エンデにはソ連の映画監督タルコフスキーと似たところがあります。 反体制派だったタルコフスキーは『ストーカー』『サクリファイス』など、 非常に抽象的な映像世界の下に形而上的な主題をしずめました。 エンデの場合、作品は同じようなメタファーの構造をもっていますが、 『モモ』の時間泥棒、本作のねずみ大王など、その象徴するものは タルコフスキーに比べると、かなりわかりやすいものとなっています。

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