📚 フェーリクス・ザルテン

2024/12/05

 とても短い作家評第49回です。

 ザルテンは有名なディズニー映画『バンビ』の原作者です。 『バンビ』は原題を『バンビ 森の、ある一生の物語』といいます。 この題からわかるように、この作品は子鹿が生まれてから年をとり孤高の存在になるまで、 文字通りシカの一生を描いた作品です。


 ディズニー映画のストーリーは原作に依拠していますが、 また結構多くが省略され、『バンビ』の一生を描くという視点は欠落してしまったようです。 古老が「わたしは最期の場所を探す、もうついて来るな、わたしはお前がとても好きだった」といって、 息子のバンビに別れを告げるところに作品が集約され、感動的なフィナーレになっています。 この作品からディズニー映画が生まれ、それが手塚治虫の『ジャングル大帝』に影響を与え、 さらにはディズニーの『ライオンキング』へとつながっていく、その原点の作品という意味で興味深いです。

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