📚 新美南吉

2024/09/11

 とても短い作家評第28回です。

 新美南吉は戦前若くしてなくなった児童文学者です。 代表作に「ごん狐」があります。 これはごん狐が、兵十の病母に食べさせようとする魚をいたずらで逃してしまったのを後悔し、 その埋め合わせのためにいわしや木の実を家に届けているうち、 兵十に間違えて鉄砲で撃たれてしまうという話です。


 今となっては古くさく感じられる話も多いのですが、 中には少し古いがゆえに味のあるお話もあります。 「おじいさんのランプ」は大正期の文明開化でランプから電灯へと進む世の中の流れを写して秀逸です。 「手袋を買いに」はかわいい子狐と母狐の親子愛にあたたかな思いを感じさせられます。

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